FUZZY
行こっか、と手を繋ぐ。
繋いだ手は碧生くんのロングコートのポケットにスッと入れられて、その中はとても暖かった。あ、カイロ入ってる。準備万端だね。
「そのドレスさ、かわいいんだけどちょっとやらしいよね」
「えー、そうかな?気に入ってるんだけど」
「特に、こことか、」
そう言って胸元の生地を指で引っ掛けて覗こうとする。わんこ、盛ってるのかしら。でも、そうだなぁ。今日はなんだか私も盛りたい気分かもしれない。
「っ、ちょっと、休憩しな、い、」
乱雑に脱ぎ捨てられた幸せを吸収しているドレスと下着。
ギシギシ、とベッドが軋む音。
そのたびに揺れる胸、腰、心。
「休憩したい?」
「んっ、だって、もうずっと、」
「喋れるんだから、まだ大丈夫でしょ」
「いや、ちょっ、ああっ、んっっ」
容赦なく突かれて、だらしなく溢れる声が塞がれる。何度も角度を変えて、離さないよって言われているようだ。