怪盗 シーフ
みんなの目が扉の方にむく。
『ガラガラ』
入ってきたのは、
「キャー!カッコいいー。」
その姿を見た女子が黄色い悲鳴をあげた。それほど転校生の彼は、格好よかった。
筋が通った鼻、きりりとした目、完璧なラインの眉、引き締まった口と、アイドルばりに整った顔。そして、モデルのように長い手足。これでは、黄色い悲鳴を上げてしまうのも無理はない。
そして、教卓の前まで来た。
「初めまして。名前は、高野 冬夜 (こうの とうや)。ヨロシクな!」
と一言。
「キャー。ヨロシクな!だってカッコいいー。」
とまたもや黄色い悲鳴。