怪盗 シーフ
その質問には答えずに、黙って玲の近くに座った。 
しばらくたって、

「俺と一緒じゃ嫌だったのか?中山の方がよかった?」

と冬夜がぼそっとそういった。

「えっ?」

「だ・か・ら、俺とやりたくないから出てったの?さっき。」

「そ、そんな訳ないじゃん。」

「よかった。嫌われちゃったかと思った。」

玲の返事を聞いてうれしそうに笑った。カッコよすぎその笑顔!

「だったらどうして?」

「自信が無くて。私、ドジだから。多分失敗しちゃうよ。」

としょんぼりと言った。

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