My dear prince~初恋の幼馴染or憧れのアイドル~
オーディションを受けた理由を話した涼に、拍手する舞。
「よく立ち直って、ここまで頑張りました~」
「いやいや。渚のおかげだよ」
「初めて見たときから思ってたんだけど、涼くんって渚ちゃんの事、好きだよね?」
「えっ?あんなガキっぽいの、彼女には無理だよ?」
同級生に「いつも渚と一緒にいる」とか、「渚の事が好きなんだろ?」などと言われた時に言う嘘。
もう言い慣れていて、いつものように照れ隠しでそう言った。
すると舞は神妙な面持ちで、立ち上がった。
「涼くんがいいなら、それでいいんだけど……
このままだと渚ちゃんは、紫音に取られちゃうよ?」
「えっ……!?」
なんとなく気付いていた事だが、はっきり言われると、ショックを受ける涼だった。