LOVEPAIN⑥


「ナツキ、ありがとう…」



ごめんね、と言う言葉を飲み込んだ




『礼なんか、いらないから』



「うん。
じゃあ、もうすぐ駅だから、切るね」


そう言って、会話を中断するように電話を切った



本当は、駅迄まだ距離があるのに




何故か、急に泣けて来て、
必死にその涙を堪えた




メンタルクリニックで、
色々話したからか




先程から考えてしまう




榊原先生に、

先程私が言った言葉を思い出した


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