LOVEPAIN⑥
“私は成瀬さんが本当に好きなんです。
成瀬さんだけが、好きなんです”
“ナツキと居るのも、ただ寂しいから。
成瀬さんの、代わりにしているだけで。
もしかしたら、代わりはナツキじゃなくて、
誰でもいいのかもしれない”
“私がそうやって側に居て欲しい人は、
ナツキなんかじゃない”
自分でもそんな酷い事を思っていたなんて、
口にする迄思いもしなかった
いや、どっかでそう思いそうになったら、
必死にそんな事を思わないようにしていただけかもしれない
ナツキの事は、
凄く大切だと思っていたけど
そんなので、本当に大切だなんて言えるのか
榊原先生はナツキの事も知っていたから、
全く、ナツキを知らない誰かに話すよりも、
私の心は軽くなってしまった
ずっと、思う事さえも出来なかった本音を、
そんな風に誰かに話せて
今、泣けて来るのは、
ナツキに対しての罪悪感だと思う
私が悲しむのは、
おかしいのに