LOVEPAIN⑥



ドアが閉まり、

思い出したように花子は私の方へと戻って来ると、



「ニャー」


と言って、私の膝に乗って来る




今迄感じた事のない
この愛しさ




「私、花子が一番好きだよ」


小さなその頭を撫でると、

ニャーニャー、と鳴いている




この花子に対して感じる愛しさと比べたら、

成瀬に感じる愛情ってなんて醜くてくだらないものなのだろうか、

と思ってしまった

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