LOVEPAIN⑥
私は部屋に上がると、
ナツキの前迄歩いて行く
「ナツキ。
今日はPVの撮影で遅くなるし、
疲れているから行けないって、
メールしたよね?」
とにかく、私は嘘を突き通すしかない
「その程度の理由で来れないって言うから、
俺からわざわざ会いに来たんですけど?」
「……」
早くも、言葉に詰まってしまう
「携帯の電源切って、
こんな遅く迄、お仕事ごくろうさま。
本当に、仕事ならば、だけど」
ナツキは何処か喧嘩腰で、
この口調だと、
私の嘘を信じてないみたい
涼雅は居ずらそうに、
私達を見ている
「――私のメールで言った事が嘘だって分かってんなら、
なんで来んのよ。
私は帰って来なかったかもしれないじゃない」
「へぇ、もう白状するんだ?」