LOVEPAIN⑥
「だから、ナツキさんも自分がそんなだから、
お前の事を酷いとか責められないだろうなー」
「そうなのかな…」
確かに、ナツキはけっこうお客の女性に対して酷い所があるみたい
上客にはその逆で、
ナツキのキャラじゃないくらいに気を遣っているみたいだけど、
そうする事でその女性達にも一線引いて、
突き放している
お客さんには冷たい態度も優しい態度も、
そこにはナツキの心がない感じ
ただその辺りは仕事だからと、
何処かで割り切って
非情になったりしているのだろうけど
「それだけが理由で、
ナツキさんは鈴木広子を責めないわけじゃないと思うけど」
「うん……」
先程も、ナツキが折れて謝らずに私をもっと責めていたら、
私達の関係は終わっていた
ナツキはそれを分かったから、
ああやって繋ぎ止めたのかもしれない
「その、秋原慎太郎とヤッたのは、
成瀬さんの差し金?」
「え?なんで?」
なんで、涼雅はそこまで分かっているのだろうか?