LOVEPAIN⑥
◇
「ニャー」
鳴いて、私の足に顔を擦り寄せてくる花子は、
本当に可愛い
泣けて来るくらいに、
可愛いくて仕方ない
人間って、どんな事でもその感情が大きくなり過ぎると、
泣けてしまうんだな
悲しい、嬉しい、悔しい
楽しい、痛い、辛い
何かを好き過ぎる時も……
なんだかんだで、
毎日時間を見付けては花子に会いに篤の部屋へ来ている私
篤と顔を合わせたのは、
初日だけだけど
今日も、ナツキとの電話後、昼食と洗濯物を終え、
此処に来ている
花子はトイレもすぐに覚えたみたいで、
本当に賢い子
今日来てみると、
花子の首には鈴の付いた赤い首輪がついていた
昨日は、無かったのに
リンリンリン、
と花子が歩く度にその鈴が小さく鳴って、
可愛い
篤が、花子の為に選んだんだな
私は花子のその鈴を、
指先で触り鳴らす