LOVEPAIN⑥
「ごめんなさい…」
私が腰を下ろすと、
やはり篤のその手は離れてしまった
篤はワイシャツの上に着ているダウンを脱ぎ捨て、
そのまま布団に寝転んだ
まさか、寝るの?!
「あ、篤さん。
寝るならやっぱり私は……」
部屋に帰った方が、
いいと思うんだけど
「お前、毎日来てくれてんだな?
ありがとな」
私の言葉なんか聞いていないのか、
篤はそう言って少し笑ってくれた
「いえ。
私はただ、花子に会いたいから来てしまうだけで……。
花子に、会いたくて」
私が此処に来ている理由は、
花子に会いたいから
だから、そんな風にお礼を言われるような事でもなくて