LOVEPAIN⑥
『今度俺、広子ちゃんにファンレター書こうかな?
返事来るかな?』
『慎太郎、それより俺たちの曲書けよ。
アルバムの』
TRIANGLEのベースかドラムか、
どちらかの人がそう話している
ラジオの向こうの秋原慎太郎は、
私にオファーしたその仕事の事を知っているだろう
そりゃあ、私が受けるか受けないかは分からないにしろ
ただ、それを知ってて、
今のラジオで話している会話の一つ一つが白々しい
だって、秋原慎太郎がその気になれば、
私なんてどうとでも出来るだろうし
例えばだけど、
地位や権力を利用して、
私と寝るくらい容易いと思う