LOVEPAIN⑥


『今度俺、広子ちゃんにファンレター書こうかな?

返事来るかな?』



『慎太郎、それより俺たちの曲書けよ。
アルバムの』


TRIANGLEのベースかドラムか、
どちらかの人がそう話している




ラジオの向こうの秋原慎太郎は、

私にオファーしたその仕事の事を知っているだろう



そりゃあ、私が受けるか受けないかは分からないにしろ



ただ、それを知ってて、

今のラジオで話している会話の一つ一つが白々しい



だって、秋原慎太郎がその気になれば、

私なんてどうとでも出来るだろうし



例えばだけど、
地位や権力を利用して、

私と寝るくらい容易いと思う


< 30 / 501 >

この作品をシェア

pagetop