LOVEPAIN⑥
「いやー、ごめんなさい。
ほら、Mioもアリスも可愛いから…、ほら…つい」


木原さんは、Mioちゃんとアリスちゃんの方を向き、
何度も頭を下げている。


「友成も腹立つけど、どうせアリスちゃんや広子ちゃんが友成を誘惑したんでしょ?
広子ちゃん今日話してる感じ、凄い気が多いし!
マネージャーさんの他にも、好きな人が居るとか、それなのに彼氏みたいな人も居るみたいだし、
指輪してるから、彼氏も居るみたいだし!
それなのに、友成の事迄!」


Mioちゃんは、何故か怒りの矛先を私に向けた。


今もしつこく好きな成瀬に、なんでか好きな篤に、都合の良い関係のナツキ。


そして、一応彼氏の涼雅。


言われてみるとそんな私は、
自分の彼氏を誘惑して来た女だと思われても仕方ない。


「は?私は誘惑してないし!
友成から前のイベントの時声掛けて来て。
それに、Mioちゃん広子ちゃんに酷いよ!」


アリスちゃんは、私の事をそう言って庇ってくれた。


「は?酷い?
あんたこそさっきこっそり私に、
広子ちゃんがLINEしてないの、今時あり得ないとか言ってたじゃん!」


そう言うのは、Mioちゃん。


それが本当ならば、アリスちゃんは私の事をそう言ってたんだ。


「いや、待って。
そっちこそ、広子ちゃんがガラケー触ってるの見て、笑って無かった?

さっき車の中で、みんなで連絡交換した時!」


アリスちゃんはMioちゃんにそう言い返しているけど、
先程から私だけがダメージを受けているんだけど。


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