LOVEPAIN⑥
「なんでこんな時間になってるんですか?」


「お前ぶっ倒れてたから、
状況が分からないんだな。
あの後、お前は救急車でこの病院に運ばれたんだよ」


「病院…」


ここ病院なんだ…。


個室みたいだけど、私の腕に点滴が刺さっている。


「俺が付き添って救急車に乗った」



意識が途切れる直前、私を支えてくれたのは成瀬だったんだ。



「ちょっと心配だったから、芽衣子に遅刻するって言って、あの後別室で見てたんだけど。
まあ、残ってて良かった」


あの廊下で私の悪口を一緒に聞いて、
成瀬は私を心配してくれたんだな。



「…ごめんなさい。
私のせいで…。
謝って済む事じゃないですよね。
芽衣子さんの両親の成瀬さんの印象最悪になってしまって」


「最悪って…。
そうだな。最悪だろうな」


そう言って、成瀬は笑っている。

それが、私を不安にさせる。


「今回の食事会は延期になっただけですよね?
また日を改めてって…」


「どうだろ?
その辺りは芽衣子に任せている」


「なんでですか?
私が倒れたから成瀬さんはその食事会に行けなかっただけじゃないですか?」


目の前の成瀬の顔が暗くて、
ますます私を不安にさせる。


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