LOVEPAIN⑥
翌日、言っていたように成瀬は退院する私を迎えに来てくれた。


退院の手続き等を手伝って貰う。


そして、成瀬のアルファロメオに乗り込むと


「今から芽衣子と待ち合わせてるんだ。
話したい事があるって。
お前も来い」


そう切り出した。


なんとなく、私がこの車に乗り、
逃げれなくなるのを待っていたかのよう。


それに、待ち合わせって言葉が引っ掛かる。


成瀬と芽衣子さんは半同棲している仲だから、
わざわざ待ち合わせって。


「とりあえずは二人だけで話した方がいいんじゃないんですか?」


成瀬と芽衣子さん、どう言った話し合いか分からないけど、変に私が居ない方がいいと思う。


それで仲直りしたら、改めて私が芽衣子さんに夕べの倒れた事を話せばいいと思う。


「芽衣子がお前にも来て欲しいって。
お前の体調の事もあるから、無理はしなくていいとは言っていたけど。
無理か?」


そう訊かれて、断る事が出来ないと思った。


その話し合いの場に行く事は、気が重いけど。


「分かりました。
芽衣子さんが私に来て欲しいなら、断れないですよ」


そう言うと、成瀬は、ああ、と頷いた。

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