LOVEPAIN⑥
暫くすると、コーヒー2つとオレンジジュースが運ばれて来た。
私も成瀬も芽衣子さんが話し出す事を待っていて、
ずっと口を閉ざしている。
芽衣子さんは、コーヒーにミルクと砂糖をたっぷりと入れて、
そのコーヒーを一口飲んだ。
「遥さんも広子ちゃんも飲まないの?
そんなに固くならないでね。
別に私は怒ってるわけじゃないから」
芽衣子さんはクスクスと笑っている。
なんだか、成瀬と私は浮気でもバレ
たかのように、暗い。
実際、今の私達は何もないし、
夕べの事だって、成瀬も私も何も芽衣子さんにやましい事なんて何一つない。
そう思い、私はオレンジジュースのストローに口を付けた。
「私から話さないと二人共黙ったまんまだよね。
遥さん、これ返します」
芽衣子さんは鞄の中から、
小さなケースを取り出した。
それは、リングケース。
芽衣子さんがそれを開くと、
タテツメのダイヤのリングが現れた。
それはきっと、クリスマスイブ、成瀬が芽衣子さんへとプロポーズと共に送った、婚約指輪なのだろう。
「後、これも」
芽衣子さんは、左の薬指にしていた小さなピンクサファイアが付いたリングを、
テーブルに置いた。
そして、思い出したように、
キーケースから一本の鍵を取り外していた。
それは、成瀬の部屋の合鍵だろう。
私も成瀬も芽衣子さんが話し出す事を待っていて、
ずっと口を閉ざしている。
芽衣子さんは、コーヒーにミルクと砂糖をたっぷりと入れて、
そのコーヒーを一口飲んだ。
「遥さんも広子ちゃんも飲まないの?
そんなに固くならないでね。
別に私は怒ってるわけじゃないから」
芽衣子さんはクスクスと笑っている。
なんだか、成瀬と私は浮気でもバレ
たかのように、暗い。
実際、今の私達は何もないし、
夕べの事だって、成瀬も私も何も芽衣子さんにやましい事なんて何一つない。
そう思い、私はオレンジジュースのストローに口を付けた。
「私から話さないと二人共黙ったまんまだよね。
遥さん、これ返します」
芽衣子さんは鞄の中から、
小さなケースを取り出した。
それは、リングケース。
芽衣子さんがそれを開くと、
タテツメのダイヤのリングが現れた。
それはきっと、クリスマスイブ、成瀬が芽衣子さんへとプロポーズと共に送った、婚約指輪なのだろう。
「後、これも」
芽衣子さんは、左の薬指にしていた小さなピンクサファイアが付いたリングを、
テーブルに置いた。
そして、思い出したように、
キーケースから一本の鍵を取り外していた。
それは、成瀬の部屋の合鍵だろう。