LOVEPAIN⑥
◇
運ばれて来る料理は、どれもとても美味しかった。
ネットの口コミが良いからこの店を選んだと、成瀬が話していた。
食事も美味しくて、
成瀬の母親であるなっちゃんとの会話も楽しく弾んでいた。
「この子本当に素行が悪くてね。
高校の時なんか、何回私学校に謝りに行ったか。
割った窓ガラスの弁償代とかねぇ」
なっちゃんはため息を吐き、懐かしむように笑っている。
そう言えば、成瀬は私と同じ高校の出身。
もし、そんな成瀬と同じ時にあの学校で過ごしていたら、
私は絶対にそんな成瀬とは関わらないだろう。
いや、私だけじゃなく、皆関わらないだろうな。
私達の出たK高校は、超が付く進学校で偏差値も県下一だったから。
「えー、当時なっちゃんも、
私が後から謝ってあげるから、俺の好きなようにすればいいって言ってたじゃん」
拗ねたようにそう口にする成瀬。
なんとなく、それは甘えているように見える。
以前、本人も認めていたけど、
この人はマザコンなんだな。
なっちゃんが母親なら、マザコンになる成瀬の気持ちが凄く分かるけど。
運ばれて来る料理は、どれもとても美味しかった。
ネットの口コミが良いからこの店を選んだと、成瀬が話していた。
食事も美味しくて、
成瀬の母親であるなっちゃんとの会話も楽しく弾んでいた。
「この子本当に素行が悪くてね。
高校の時なんか、何回私学校に謝りに行ったか。
割った窓ガラスの弁償代とかねぇ」
なっちゃんはため息を吐き、懐かしむように笑っている。
そう言えば、成瀬は私と同じ高校の出身。
もし、そんな成瀬と同じ時にあの学校で過ごしていたら、
私は絶対にそんな成瀬とは関わらないだろう。
いや、私だけじゃなく、皆関わらないだろうな。
私達の出たK高校は、超が付く進学校で偏差値も県下一だったから。
「えー、当時なっちゃんも、
私が後から謝ってあげるから、俺の好きなようにすればいいって言ってたじゃん」
拗ねたようにそう口にする成瀬。
なんとなく、それは甘えているように見える。
以前、本人も認めていたけど、
この人はマザコンなんだな。
なっちゃんが母親なら、マザコンになる成瀬の気持ちが凄く分かるけど。