LOVEPAIN⑥
契約満了
私と篤は二人、成瀬企画に呼ばれていた。
デスクに座る成瀬の前に、私と篤は立っている。
今日の撮影が、篤が乱入した事で中止となり、
WDSのスタッフから連絡を受けた成瀬から、篤の携帯に連絡が有った。
今すぐに、私と篤に会社に戻って来い、と。
私達を睨み付ける成瀬は、
思っていたように体調が悪そうに見えない。
「成瀬さん、体調はもう大丈夫なんですか?」
嫌味たっぷりに、訊いてやった。
「あ?」
さらに睨まれた。
「成瀬さん、すいませんでした」
篤は、そう言って頭を下げた。
成瀬企画に帰って来る迄の道中、
ベンツの中で、
「お前のせいじゃねぇから。
とりあえず、成瀬さんに謝って、それで責任とって俺は辞めるわ」
「なんで?
別に篤が辞める必要ないじゃない」
あれだけ篤にはこの仕事を辞めて欲しかったけど、
それはこんな理不尽な形でじゃない。
篤がこんな騒ぎを起こしたのだって、
私達の関係を知りながら、篤を私に同行させた成瀬のせい。
「うちの事務所のAV女優のお前と付き合ってんだ、
その時点でクビは覚悟の上だ。
流石に、今日の事でお前との事を成瀬さんに話さないわけには、いかねぇだろ」
篤はそう言うと、それ以上私に話し掛けるなと言うように、
煙草を吸い出した。
私はなんだが納得出来ない気持ちで、
成瀬に対する怒りを募らせた。
デスクに座る成瀬の前に、私と篤は立っている。
今日の撮影が、篤が乱入した事で中止となり、
WDSのスタッフから連絡を受けた成瀬から、篤の携帯に連絡が有った。
今すぐに、私と篤に会社に戻って来い、と。
私達を睨み付ける成瀬は、
思っていたように体調が悪そうに見えない。
「成瀬さん、体調はもう大丈夫なんですか?」
嫌味たっぷりに、訊いてやった。
「あ?」
さらに睨まれた。
「成瀬さん、すいませんでした」
篤は、そう言って頭を下げた。
成瀬企画に帰って来る迄の道中、
ベンツの中で、
「お前のせいじゃねぇから。
とりあえず、成瀬さんに謝って、それで責任とって俺は辞めるわ」
「なんで?
別に篤が辞める必要ないじゃない」
あれだけ篤にはこの仕事を辞めて欲しかったけど、
それはこんな理不尽な形でじゃない。
篤がこんな騒ぎを起こしたのだって、
私達の関係を知りながら、篤を私に同行させた成瀬のせい。
「うちの事務所のAV女優のお前と付き合ってんだ、
その時点でクビは覚悟の上だ。
流石に、今日の事でお前との事を成瀬さんに話さないわけには、いかねぇだろ」
篤はそう言うと、それ以上私に話し掛けるなと言うように、
煙草を吸い出した。
私はなんだが納得出来ない気持ちで、
成瀬に対する怒りを募らせた。