レモンキャンディーにさようならを
古賀先生、もしかして何かの採点してるのかな?
そういえば今日の古賀先生の国語の授業で、
漢字テストを受けたっけ。
セーラー服の胸ポケットに入れている秘密の宝物を取り出す。
目に優しい黄色い包み紙にくるまれた、アメ玉。
ピンク色の文字で『レモンキャンディー』と書いている。
私はボブヘアーの黒髪を右耳にかける。
黒縁眼鏡のズレを直す。
それからまた、手の中の宝物を見つめた。
古賀先生を好きになったのは、夏の頃。
湿気の多い気だるい日だった。
クラスにも部活にも馴染めず、私はいわゆる「ぼっち」で。
いつだって、何をするにも1人だけど。
本当の本当は……、友達が欲しい。
そういえば今日の古賀先生の国語の授業で、
漢字テストを受けたっけ。
セーラー服の胸ポケットに入れている秘密の宝物を取り出す。
目に優しい黄色い包み紙にくるまれた、アメ玉。
ピンク色の文字で『レモンキャンディー』と書いている。
私はボブヘアーの黒髪を右耳にかける。
黒縁眼鏡のズレを直す。
それからまた、手の中の宝物を見つめた。
古賀先生を好きになったのは、夏の頃。
湿気の多い気だるい日だった。
クラスにも部活にも馴染めず、私はいわゆる「ぼっち」で。
いつだって、何をするにも1人だけど。
本当の本当は……、友達が欲しい。