レモンキャンディーにさようならを
顔から火が出そう。
その作文で書いたのは、小学生の時、朝の通学路でよく見かけた高校生のお姉さん達のことだった。
彼女達は毎朝、駅に続く一本道を決まって3人で歩いていた。
いつだって楽しそうに、一生懸命に話しながら。
私もいつか、あんなふうになりたいと夢見ていた。
作文に書く時に、もうぼんやりとしか思い出せない彼女達の顔を思い出そうとした。
でも頭の中に浮かぶのは、楽しそうな3人の後ろ姿。
私、いつだって羨ましくて、こっそり彼女達の後ろを歩いていたんだっけ。
作文の最後には、
「誰かと何でもないことで笑い合って、生き生きと同じ時間を過ごしてみたい」
と書いた。
誰かにお願い事をするみたいに。
でも、その時は思いもしなかった。
部活内でも目立たない私の作文を、古賀先生に覚えられるなんて。
だってみんなの作文に埋もれて、私の作文なんて読んでもすぐ忘れるって思ってたから。
その作文で書いたのは、小学生の時、朝の通学路でよく見かけた高校生のお姉さん達のことだった。
彼女達は毎朝、駅に続く一本道を決まって3人で歩いていた。
いつだって楽しそうに、一生懸命に話しながら。
私もいつか、あんなふうになりたいと夢見ていた。
作文に書く時に、もうぼんやりとしか思い出せない彼女達の顔を思い出そうとした。
でも頭の中に浮かぶのは、楽しそうな3人の後ろ姿。
私、いつだって羨ましくて、こっそり彼女達の後ろを歩いていたんだっけ。
作文の最後には、
「誰かと何でもないことで笑い合って、生き生きと同じ時間を過ごしてみたい」
と書いた。
誰かにお願い事をするみたいに。
でも、その時は思いもしなかった。
部活内でも目立たない私の作文を、古賀先生に覚えられるなんて。
だってみんなの作文に埋もれて、私の作文なんて読んでもすぐ忘れるって思ってたから。