殺人感染2
☆☆☆
時々スマホで地図を確認しながらやってきたのは森安一家が暮らしていた家だ。
この家には犯人となる文隆は暮らしていなかったみたいだけど、なにかあるかもしれない。
「ここか」
たどり着いた先にあったのはまさしく廃墟だった。
もう何年、何十年と人が暮らしていないようで庭は荒れ果て壁や窓には蔦が絡まっている。
ブロック塀はひび割れていて、今にも崩れ落ちてしまいそうで危なっかしい。
玄関に近づいてみるとほとんど見えなくなった文字で森安と書かれていることがわかった。
家はここで間違いないらしい。
といっても、誰も暮らしていないのでは当時の文隆のことを聞く人がいない。
どうしようかと思案しながら家の周りをぐるりと一周してみた。
表からではわからなかったけれど、裏に回ると壁や塀にスプレーで落書きがされていた。
窓ガラスも割られていて、そこから室内を覗き込んでみるとビールの空き缶やタバコの吸殻が無造作に捨てられているのが見えた。
「廃墟だからって、勝手に入り込んでんのか」
想像以上の荒れた家に顔をしかめる。
こんなんじゃ、仮に家の中になにか情報が残されていたとしても、誰かにあさられているかもしれない。
時々スマホで地図を確認しながらやってきたのは森安一家が暮らしていた家だ。
この家には犯人となる文隆は暮らしていなかったみたいだけど、なにかあるかもしれない。
「ここか」
たどり着いた先にあったのはまさしく廃墟だった。
もう何年、何十年と人が暮らしていないようで庭は荒れ果て壁や窓には蔦が絡まっている。
ブロック塀はひび割れていて、今にも崩れ落ちてしまいそうで危なっかしい。
玄関に近づいてみるとほとんど見えなくなった文字で森安と書かれていることがわかった。
家はここで間違いないらしい。
といっても、誰も暮らしていないのでは当時の文隆のことを聞く人がいない。
どうしようかと思案しながら家の周りをぐるりと一周してみた。
表からではわからなかったけれど、裏に回ると壁や塀にスプレーで落書きがされていた。
窓ガラスも割られていて、そこから室内を覗き込んでみるとビールの空き缶やタバコの吸殻が無造作に捨てられているのが見えた。
「廃墟だからって、勝手に入り込んでんのか」
想像以上の荒れた家に顔をしかめる。
こんなんじゃ、仮に家の中になにか情報が残されていたとしても、誰かにあさられているかもしれない。