殺人感染2
☆☆☆
文隆のお墓は見晴らしのいい高台にあった。
そこはお寺が管理している場所らしく、綺麗に掃除されている。
桃田さんに連れられていった無縁墓とは大違いだった。
「ここよ」
森安さんに連れてこられた墓もまた綺麗で、新しい花が添えられていた。
墓石にはちゃんと本人の名前が刻まれている。
「実は私も昨日きたところだったの。あの家の掃除をするついでに」
そう言うと、森安さんは持ってきた線香に火をつけてそえると、手を合わせた。
それにあわせ、俺は一歩後ろで手を合わせる。
「さ、佐々野君。お願いね」
「はい」
俺はうなづいて文隆の墓の周りに沢山のおもちゃやCDを並べていった。
世の中にはこんなに楽しいものがあるんだ。
もう、人殺しを娯楽にする必要はない。
心の中でそう言いながら。
桃田さんだって最初は俺と同じ様な気持ちだったのだろう。
文隆を喜ばせたい。
その一心で映画に連れ出していた。
文隆のお墓は見晴らしのいい高台にあった。
そこはお寺が管理している場所らしく、綺麗に掃除されている。
桃田さんに連れられていった無縁墓とは大違いだった。
「ここよ」
森安さんに連れてこられた墓もまた綺麗で、新しい花が添えられていた。
墓石にはちゃんと本人の名前が刻まれている。
「実は私も昨日きたところだったの。あの家の掃除をするついでに」
そう言うと、森安さんは持ってきた線香に火をつけてそえると、手を合わせた。
それにあわせ、俺は一歩後ろで手を合わせる。
「さ、佐々野君。お願いね」
「はい」
俺はうなづいて文隆の墓の周りに沢山のおもちゃやCDを並べていった。
世の中にはこんなに楽しいものがあるんだ。
もう、人殺しを娯楽にする必要はない。
心の中でそう言いながら。
桃田さんだって最初は俺と同じ様な気持ちだったのだろう。
文隆を喜ばせたい。
その一心で映画に連れ出していた。