レイン。序章
喪失
しばらく二人で走った。
男たちは追ってこないようだった。
俺はだんだんスピードを落として、やがて歩きだした。
メルがしくしく泣いている。
背中の傷が燃えるように熱い。
脈に合わせて生暖かいものが流れ出ている。
俺が歩くと血の足跡がついた。
空には白い満月が出ていた。
大きくて低いところにある。
俺たちは月と星の光を頼りに、砂丘をひたすら歩いた。
男たちは追ってこないようだった。
俺はだんだんスピードを落として、やがて歩きだした。
メルがしくしく泣いている。
背中の傷が燃えるように熱い。
脈に合わせて生暖かいものが流れ出ている。
俺が歩くと血の足跡がついた。
空には白い満月が出ていた。
大きくて低いところにある。
俺たちは月と星の光を頼りに、砂丘をひたすら歩いた。