俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
◇イジワル王子様
放課後。
「みっちゃーん! 今日このあと時間ある?」
帰りのホームルームが終わると、七星が私の元へと駆け寄ってきた。
「あたし、今日バイトが休みなんだけど……。良かったら、一緒にサッカー部の練習見に行ってくれない?」
サッカー部の練習……あ!
「もしかして……澄野くん?」
七星が、頬をピンク色に染める。
澄野くん、一之瀬くんと同じサッカー部だもんね。
「真宙くんは、女子から人気あるから。今まではなかなか、練習見に行く勇気がなかったんだけど……2年生で同じクラスになれたし、一度行ってみたいなと思って」
「もしかして七星……好きなの? 澄野くんのこと」
恥ずかしそうに、コクっと頷く七星。
か、可愛い。やっぱり思ったとおり。
七星、恋する女の子の顔だ。