俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「まっ、前島くん!?」
同じクラスの男子、前島 一晴くんだった。
前島くんは、サラサラの黒髪に、髪色と同じ黒縁メガネをかけていて。
メガネの向こうの切れ長の瞳は、とても目力がある。
筋の通った鼻と、薄い唇。そして、シュッとした顎のライン。
前島くんをこんなに間近で見たのは初めてだけど、彼はかなりのイケメンだ。
制服もきっちりと着こなしていて、成績はいつも学年トップ3に入る秀才。
休み時間には、自分の席で静かに読書している姿をよく見かける。
「本当にごめんね? 古賀さん怪我とかない?」
先に立ち上がった前島くんが、床に座り込んだままだった私に手を差し伸べてくれる。