俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
LOVE*3
◇前島くんと図書室
5月。GWが過ぎたある日の朝。
「古賀さん、おはよう」
「おっ、おはよう、前島くん」
先日、前島くんと廊下の曲がり角でぶつかって以来、毎朝学校で顔を合わせると、前島くんは私に挨拶してくれるようになった。
「あ、古賀さん。この本ってもう読んだ?」
「え? いや、まだ読んでないけど」
前島くんが、最近様々なメディアに取り上げられている『読むと絶対ハマる』と話題の小説の単行本を見せてきた。
「僕これ、最初図書館で借りたんだけど。ほんと面白すぎて。自分でも買っちゃったんだよね」
「え、凄い。そんなに面白かったんだ!?」
さすが、 『読むと絶対ハマる』と話題なだけある。