俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「え!? マジで? 朝陽お前フラれたの? 」
教室に戻り、俺の古賀への告白の話に目を丸くしているのは、クラスメイトでダチの澄野 真宙。
明るい茶色に染められた髪は、無造作に整えられている。
目鼻立ちのくっきりした、端正な顔立ちをしていて、男の俺から見ても真宙はかっこいいと思う。
制服は着崩されていて、チャラく見えるけど明るい良い奴だ。
「お前が告白したら、普通OKなんじゃねぇの? え、なんで!?」
なんでって、こっちが知りてぇよ。
「つーか真宙、そんな大声で話すなっての。クラスの奴らがこっち見てるじゃねぇか」
俺は真宙をギロっと睨みつける。
「ははっ。ごめーん」
風が吹けば、いとも簡単に飛んでいってしまいそうな、薄っぺらい紙切れくらいの軽さだな。
「ったく……クラスの奴ら、特に女子。
さっきから人のこと、じっと見てんじゃねぇよ。よほど暇なんだな。うざ」
「ほんと朝陽、たまに毒吐くよな。今のお前の言葉聞いたら、朝陽のファンたち腰抜かすんじゃね?」
真宙が、げらげら笑う。