俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


【朝陽 side】


部活が終わった俺は、校門へと向かって歩いていた。


俺の前を歩いている、1組の男女。

女のほうの後ろ姿が……妙に見覚えがある。


いや、あの綺麗な黒髪に小柄な後ろ姿はどう見ても……美月じゃねぇか。


え、あいつ、男と一緒に歩いてんの?


なんで? しかも、隣にいる奴って……。



「それじゃあ、美月ちゃん。また明日!
今日はありがとう」


前島一晴〜っ!


しかも、 “ 美月ちゃん ” って。
なに気安く、美月のことを名前で呼んでるんだよ。ほんと、ムカつくメガネ野郎だな。



「こちらこそ。また明日ね! 一晴くん」


……は? 一晴くん??


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