俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
一之瀬くんの優しい言葉が、心に沁みる。
私を見つめる一之瀬くんの目が、とても優しくて。
私の目から温かいものが滑り落ち、頬を伝う。
「え!? 美月、なんで泣くんだよ。もしかして俺、なんかまずいこと言った!?」
一之瀬くんが珍しくオロオロする。
「ううん。一之瀬くんに話したら、なんだかほっとしちゃって……」
「そっか」
目元の涙を、指で優しく拭われる感触がする。
「こんなにも綺麗な涙、初めて見た」
「また、そんな恥ずかしいセリフをサラッと!」
「言っとくけど冗談、じゃないからな?」
私たちは2人して、クスクスと笑う。
「美月のことは、俺が守るから……約束」
朝陽くんが小指をたてる。それに私のも絡めて、指切りをする。
「もし成宮たち女子に、何か言われたり嫌なことをされたら、俺に言って欲しい」
「うん、ありがとう。朝陽……くん」
「え?」