俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「痛むんですよね?」
自分の頭をポンポンと軽く叩いてみせた彼女は、『どうぞ』とでも言うように、手のひらを上に向けて俺のほうへと差し出している。
俺が頭痛いの、気づいてくれたのか?
名前も知らない彼女の優しさが、じわりと胸にしみる。
「あ、ありがとう……」
頭が痛む中、俺はなんとかお礼を言う。
すると彼女は、俺に優しい笑みを向けてくれた。
「……っ」
こんなにも笑顔が素敵な子、初めて見たかもしれない。
彼女の笑顔を見た瞬間、ビリビリと身体の中を電流が走ったような感じになった。
彼女の優しい笑顔が、俺にはまるで天使の微笑みに見えたんだ。
「あ、ちょっと手出してください」
「……?」
彼女に言われるがまま、俺が手を差し出すと。