俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
当の美月は、俺の消しゴムを拾ってくれて、俺と手を少し繋いだあとは、一切よそ見することなく授業を受けている。
……授業に集中している美月。
問題を解く真剣な眼差し、良いなぁ。
授業中の美月は、いつも一生懸命で。頑張っている姿がかわいい。
授業に集中しているからきっと、俺の目線には気づかないだろうな。そう思うと安心して、ずーっと見てしまう。
自分が好きな子って、どれだけ見ていても飽きないんだよな。
「おい、一之瀬! お前、隣の古賀ばっかり見ていないで、教科書を見なさい」
「はっ。はい!」
やばい、原先生に注意されてしまった。
美月を見ていたことが、本人だけでなくクラスの皆にバレちゃうじゃねぇか。