俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「美月、いつもよく本読んでるだろ? 美月のオススメの本とか教えて欲しいなと思って」
「そっか。あの朝陽くんが、漫画以外に読書するようになったんだ」
おいおい。“ あの朝陽くん ” って、一体どういう意味だよ?
美月に問いただしたいところだけど、ここは教室。美月のそばには、新川さんもいるから黙って、ここはおとなしく……。
「うん。だから美月、俺と一緒に図書館行ってくれない? ダメ……かな?」
俺は、美月に首を傾げてみせる。
男がこんな、かわい子ぶってるみたいなことほんとはしたくねぇけど……。
こうすると、美月はだいたい俺の言うことを聞いてくれるだろうという確信があるから。