俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「まさか、美月が俺にそんなこと言ってくれるなんて。あまりないことだから……嬉しすぎて、やっばい」
ねぇ、朝陽くん。なんて嬉しそうに笑うの。
朝陽くんの、キラキラと輝く夏の太陽みたいな笑顔に、胸の鼓動が跳ねる。
「一体どんなことを言われるのかと思ったら……そんな嬉しいお願い。そもそも今日付き合ってもらってるのは、俺のほうなのに。
あー、今の美月の言葉、録音しておけば良かった。繰り返し何度も聴きたい」
ろっ、録音だなんて! そんな大袈裟な。
「いいよ。また一緒に2人でこうして図書館来よう。俺ももっと、美月の好きな本を読みたいし?」
嘘偽りのない、本心だと伝わってくる彼の笑顔に、胸がくすぐったくなる。
「私も、朝陽くんのこと、もっと知りたい」
今日2人で一緒に図書館に来て、そう思った。朝陽くんの好きなものとか、朝陽くん自身のことを、もっとたくさん知りたい。
「えー、そんなこと言われたらやばいって。
あー可愛い。美月への好きが溢れて止まらねぇんだけど」
「それ、冗談?」
「冗談じゃねぇよ、美月。
俺のこと、もっとたーくさん教えてあげる」
つい照れ隠しで冗談? って言ってしまったけど。
朝陽くんが冗談で好きとかそういうことを言っている訳ではないってことは、もう十分わかっている。