俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


でも……誰かに好きと言われて、嫌な気はしない。


朝陽くんは、こんな私に何度も "好き" だと言ってくれて……。


こんなに何度も変わらず気持ちを伝えてくれて、ほんと有難いって思う。


これ以上もう、彼の告白を無下にはできない。

そろそろ、私も朝陽くんの気持ちに、ちゃんと向き合わないといけない。

最近、つくづくそう思う。



「美月。俺、この本借りて帰るわ。読んだらまた、美月に感想言うな」


あ……また、太陽みたいな笑顔で言ってくれた。

朝陽くんの笑顔って、キラキラしていてほんと眩しい。朝陽くんの屈託のない笑顔、好きだなぁ。



──例えば、もし私が朝陽くんの告白を断ったとしたら……?


朝陽くんに、もうこんなふうに笑いかけてもらえなくなるのだろうか?


勝手だろうけどそれは、嫌だなぁ。


朝陽くんの笑顔って、見てるとすごくホッとするから。


それに、もし告白をOKして付き合ったとしても、想像していたのと違ったと朝陽くんに言われて別れるくらいなら……。


今のままの関係性を続けるほうが良いのかな? と、思ったりもする。


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