俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


「なっ……!」


『待って』って、一体何かと思えば……。


もしかして、私の肩に頭をのせるため!?


「ちょっ……朝陽くんっ! ここ、図書館!」


私はできる限り、小声で話す。


「本読んでたら、なんだか眠くなっちゃって。5分だけこうさせて?」

「え……」


5分だけって……。


図書館の閉館時間までは、あと10分ちょっと。時間的には、まだ大丈夫だけど。


肩に頭をのせられて、朝陽くんのサラサラした髪先に首筋をくすぐられる。


「あっ、朝陽くんっ! 他の人もいるし……」

「あんまり大きな声出すと、またさっきみたいに注意されるよ?」

「〜っ」


そんなこと言われたら、声出せない。


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