俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
LOVE*4
◇確信した想い
翌朝。
昨日、朝陽くんは保健室を出て行ったきり、戻ってこなかったな。
登校してきた私が教室に入ると、朝陽くんはすでに自分の席に座っていた。
あ、朝陽くん。
この前私が、図書館で勧めて借りてくれた駅伝小説の本、学校でも読んでくれてるんだ。
嬉しいな。
本のページが半分以上進んでいるのを見て、嬉しさに思わずにやけそうになるのを必死に堪える。
「朝陽くん、おはよう!」
「……おっ、はよ」
今……朝陽くんと3秒ほど目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
こんなときは、朝陽くんが私より先に目を逸らすなんてこと、今までなかったのに……。
「ねぇ、朝陽くん。その本、面白い?」
「え? ああ、まぁ……」
朝陽くん、視線は本に向けたまま。
私の目も見てくれない。どうしたんだろう?
朝陽くんは、読んでいた本をパタンと閉じると、急いで教室を出て行った。