俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
私は、キョロキョロと辺りを見回す。
今、周囲は誰もいない。
よし。下駄箱にルーズリーフを入れるなら今のうちに……。
優柔不断な私が、ようやく朝陽くんの下駄箱へルーズリーフを入れようと、手を伸ばしたとき。
「……あんた。何やってんの?」
──ビクッ!
後ろから突然声をかけられて、心臓が止まるかと思った。
だっ、誰!?
「あんた。さっきからずっと、この辺りをウロウロして……何なの? 不審者?」
少しイラついたようなこの声は……。