俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「まったく、こんな紙切れ1枚くらい、さっさと朝陽くんの下駄箱に入れなさいよ。ほんとじれったい!」
成宮さんは、一番上にある朝陽くんの下駄箱の靴の上に、私のルーズリーフをそっと置いた。
……うそ。
「ルーズリーフを下駄箱に入れるくらいで、ウジウジして。そんなんであんた、朝陽くんに告白なんてできるの?」
え……?
「美月、『話がある』って、告白するってことでしょう? 朝陽くんに」
「そっ、そうだけど……」
成宮さん今、私のことを普通に “ 美月 ” って呼んだ?
「茜、朝陽くんはなんで美月が良いの? って、ずっと思ってた。チビで地味で……ブスだし」
チビで地味でブス……。
やだ、またそんなことを言われるの?
「成宮さん、お願い。もう嫌なこと言わないで……」
そういうことはもう聞きたくなくて、私は自分の両耳を手で塞いだ。