俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
真っ直ぐ私だけを見つめる、真剣な瞳。
「美月。俺からももう一度、ちゃんと言わせて。高校入試の日。頭が痛む俺に、美月が薬をくれたあのときから……俺は、ずっと美月のことが好きだ」
う……そ。朝陽くんが、受験のときのあのメガネの男の子?! 隣の席の子に頭痛薬と飴をあげたことは、今でも覚えている。
「あの日、美月の優しさと笑顔に一目惚れしてから、ずっと美月のことが忘れられなかった。だから受験に合格して、高校で美月とまた会えたときは、飛び跳ねたいくらい嬉しかった」
当時を思い出してか、朝陽くんの目が細められる。
「今、俺がここにいられるのは、美月のおかげだよ」
朝陽くんが高校受験の頃からずっと、1年以上も私のことを、想い続けていてくれたなんて。
どうしよう……朝陽くんの一途な想いがとても嬉しい。
「けど、まさか……あのときの隣の席の子が、朝陽くんだったなんて」
「あれ? もしかして今俺に言われるまで、それが俺だってこと全然気づいてなかった?」