俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
う、うそでしょ!? この人、私の模試の結果を勝手に見てる!?
「ちょっ……! 人の模試の結果を、勝手に見ないでくれますか!? 拾ってくれたことには、感謝しますけど!」
なんてデリカシーのない人!
「あー、わりぃ。たまたま見えてしまったから。その、C判定」
そこまで見たなんて、最低!
恥ずかしさから、私の頬が一気に熱くなるのが分かる。
ああ、なんだか頭がクラクラしてきた。
私は、ふらふらと近くのベンチに腰掛ける。
「ねぇ、隣良い?」
「え!? なんでですか!?」
私たち、今日が初対面でしょう!?
それなのに彼は、あろうことか私の座っているすぐ隣に腰掛けた。
ベンチは公共の物だから、私が拒否することはできないけど。
「いや、なんだかキミ、落ち込んでそうだからさ。気になっちゃって。ちょっと手、出して?」
「……?」
私は、見ず知らずの彼に言われるがまま、手を差し出した。