俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


「はい。“ 元気が出る飴 ” あげる」


彼が私の手のひらにのせてくれたのは、どこにでもある普通の飴。


「え?  “ 元気が出る飴 ” ってこれ、普通の飴……あ」


一見普通に見えた飴の個包装を裏返すと、そこには『お疲れ様』と書かれていた。


そういえば、売ってるなぁ。

飴以外にも色々と、“ ありがとう ” とか、そういうメッセージ入りの物が。


「うん。まぁ言ってみれば、普通の飴なんだけど。俺が前に落ち込んでいたときに、初めてこのメッセージ入りの飴を友達からもらってさ。
なんかすっげー元気出たから。だからこれは、俺にとっての “ 元気が出る飴 ”」


なるほど。


「キミも、今みたいに落ち込んでいるときこそ、何か甘い物でも口にして元気出そうよ。なっ?」


彼が、にっこりと笑いかけてくれる。


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