俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
朝陽くんが、自分の頬を指さしている。
「俺はできれば、ここが良いけど」
朝陽くんが今度は自分の唇をちょんと指さし、私と同じ目線の高さになるようにしゃがむ。
人目が気になるところだけど……。
今日は朝陽くんの誕生日……だし。やっぱり、喜んで欲しいから。
今日は……特別。
「朝陽くん、お誕生日おめでとう」
私は背伸びをし、朝陽くんの頬に軽く触れるだけのキスをした。
さすがに外だから、口はちょっと照れる。
ほっぺが精一杯。
「ありがとう、みつ。つーか、今日はポニーテールじゃん。似合ってる。めっちゃ可愛い」
朝陽くんが愛おしげに、私のひとつに束ねた髪の毛に触れてくる。
「みつ。もしかして今日のために、頑張ってそんなにも可愛くしてきてくれたの?」
くすりと笑って、朝陽くんはすくい上げている私の髪にキスを落とす。
ストレートな褒め言葉に、嬉しさと同時に、恥ずかしさがこみあげてくる。
あまりにも朝陽くんが上から下まで、じっくりと私を見てくるから。なんだか身体がムズムズする。
「でも……あんまり可愛くされると困る」
え?