俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「ねぇ、七星。澄野くんと知り合い?」
「うん、実は。真宙くん、あたしのバイト先の常連さんなの」
「えぇ! そうだったの?」
七星は、ケーキ屋さんで週3日ほどアルバイトをしているのは知ってたけど。それは初耳だ。
「七星ちゃん、今度また買いにいくね」
「うっ、うん。待ってる」
どことなく、七星の頬が赤くなっているような……気のせい?
「俺らクラスメイト同士、これから仲良くしよう。なっ? 美月」
一之瀬くんが、私に笑顔を向ける。
「仲良く……できるかな?」
「は? 美月そこは、普通『うん』だろ?」
──ただでさえ目立つ、学校の王子様である一之瀬くんと、その友達・澄野くんの2人と同じクラス。
しかも一之瀬くんとは、席がとなり。
今日から高校2年生。
新たな高校生活が始まる──。