俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


隣の席の人……一之瀬くんに、声をかけられてしまった。


「……何ですか?」


できるだけ、関わりたくないのに。


「今日、俺と一緒に帰ろう」


「……嫌です」


「えー? なんで?」


だって、一之瀬くんと一緒に帰ったりしたら、また皆から注目浴びるじゃない。



「明日、学力テストあるだろ? それで今日は、部活が特別に休みだから。俺と一緒に帰れるなんて、貴重だよー?」


そういえば一之瀬くん。私への自己紹介で、サッカー部所属って言ってたっけ?


学校の図書室の窓からグラウンドが見えるから、そこから何度かサッカーする一之瀬くんを見かけたことがあったなぁ。


< 60 / 341 >

この作品をシェア

pagetop