俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
隣の席の人……一之瀬くんに、声をかけられてしまった。
「……何ですか?」
できるだけ、関わりたくないのに。
「今日、俺と一緒に帰ろう」
「……嫌です」
「えー? なんで?」
だって、一之瀬くんと一緒に帰ったりしたら、また皆から注目浴びるじゃない。
「明日、学力テストあるだろ? それで今日は、部活が特別に休みだから。俺と一緒に帰れるなんて、貴重だよー?」
そういえば一之瀬くん。私への自己紹介で、サッカー部所属って言ってたっけ?
学校の図書室の窓からグラウンドが見えるから、そこから何度かサッカーする一之瀬くんを見かけたことがあったなぁ。