俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
1人分空けて座っていたはずのベンチは、いつの間にか距離がつめられていて。
私の真横に座っている一之瀬くんの瞳に、私が映り込んでいるのがハッキリと分かる。
「メガネをかけているから、少し分かりにくいけど。目はくりっと大きくて、琥珀色の瞳はすごくきれいだ」
一之瀬くんの視線が、私の目から鼻へと移動し……。
「鼻筋が通ったきれいな鼻と、形の良い桜色の唇もツヤツヤしてて。キスしたくなっちゃう」
えっ……! キッ、キス!?
一之瀬くんに、顔のパーツを1つ1つ確認するように、じっくりと見つめられる。
「肌だって、こんなにも白くてスベスベだ。身体のスタイルも良いし」
今まで、誰かに自分の容姿を、こんなにも褒めてもらったことがないから。
なんだか照れくさい……かも。