それは、甘くて苦い恋だった~同性を好きになった私~
私の胸元で輝くのは、私の親友がくれたエメラルドのネックレス。
――いつか心音(ここね)の恋、叶うと良いね!
……叶うわけないよ。私の好きな人は、もう結婚して……幸せになったんだから……。
私は、ネックレスを握り締めると泣き崩れた。
「……はぁ」
私の口からは、ため息が漏れる。明日から定期テストだと思うと、気が重い。
放課後、私は中学校の屋上で座って空を見上げていた。春風が吹いて、私の髪を揺らす。
「……でも、成績を決める大切なテストだしなぁ……」
今回のテストで成績が決まって、その成績が私が志望してる高校に行くんだ。
「……でもなぁ、勉強嫌いだし……」
なんてことを1人で呟いていた。
「それ、分かる」
不意に声がしたと思うと、私の隣に綺麗なロングの髪を1本にまとめた女の子が座る。風が吹いて、私と彼女の中学校の制服であるセーラーとスカーフが揺れた。
「……私も勉強なんて嫌い。絵を描いてた方がずっと楽しい!」
リュックからスケッチブックを取り出した彼女は、シャーペンを握ると手を動かす。スケッチブックにシャーペンを走らせる音が、心地良い。
「……ねぇ、君……同じ学年の心音だよね?私、明梨(あかり)!ずっと声をかけてみたかったんだ」
――いつか心音(ここね)の恋、叶うと良いね!
……叶うわけないよ。私の好きな人は、もう結婚して……幸せになったんだから……。
私は、ネックレスを握り締めると泣き崩れた。
「……はぁ」
私の口からは、ため息が漏れる。明日から定期テストだと思うと、気が重い。
放課後、私は中学校の屋上で座って空を見上げていた。春風が吹いて、私の髪を揺らす。
「……でも、成績を決める大切なテストだしなぁ……」
今回のテストで成績が決まって、その成績が私が志望してる高校に行くんだ。
「……でもなぁ、勉強嫌いだし……」
なんてことを1人で呟いていた。
「それ、分かる」
不意に声がしたと思うと、私の隣に綺麗なロングの髪を1本にまとめた女の子が座る。風が吹いて、私と彼女の中学校の制服であるセーラーとスカーフが揺れた。
「……私も勉強なんて嫌い。絵を描いてた方がずっと楽しい!」
リュックからスケッチブックを取り出した彼女は、シャーペンを握ると手を動かす。スケッチブックにシャーペンを走らせる音が、心地良い。
「……ねぇ、君……同じ学年の心音だよね?私、明梨(あかり)!ずっと声をかけてみたかったんだ」
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