きっと100年先も残る恋
私たちは適当に駅裏の昔からある商店街に折れる。
「さつま揚げ屋があるんだけどさ、すごい種類多いの」
そう言って少しだけ私の先を歩いてくれた。
「へえ」と軽く返してみたけど、ワクワクしてる自分がいる。
そのさつま揚げ屋は簡素な作りで、路面のショーケースに数多くのさつま揚げが並んでいて、店に沿った形でベンチが並んでるだけだった。
数の多さに驚く。
「すごいね、にんじんもある」
「俺、ネギにらが好き」
こんな時、ふと口臭を気にしてしまう。
なんとなく響かないものがいいな。
なんとなく。
私はコーンとバターポテト、高松雄介はネギにらと半熟卵に決めた。
それらを入れたプラスチックトレイと割り箸2本をおばちゃんから受け取ってベンチに座る。
口に入れると、ぷりっぷりに揚げられたすり身と、火が通って柔らかくなった野菜の甘味が口の中で交わる。
「美味しい」
「でしょ」
会話もそこそこに、ほぼ無言で食べる。
ほっとする美味しさ。
私たちは通りすがりの人々を知らぬ間に目で追いかけて、かわいいおじいちゃんがいたりすると、目で「かわいいね」と語り合った。
のんびりとした午後のひと時。
静かに過ぎていく時間。
「さつま揚げ屋があるんだけどさ、すごい種類多いの」
そう言って少しだけ私の先を歩いてくれた。
「へえ」と軽く返してみたけど、ワクワクしてる自分がいる。
そのさつま揚げ屋は簡素な作りで、路面のショーケースに数多くのさつま揚げが並んでいて、店に沿った形でベンチが並んでるだけだった。
数の多さに驚く。
「すごいね、にんじんもある」
「俺、ネギにらが好き」
こんな時、ふと口臭を気にしてしまう。
なんとなく響かないものがいいな。
なんとなく。
私はコーンとバターポテト、高松雄介はネギにらと半熟卵に決めた。
それらを入れたプラスチックトレイと割り箸2本をおばちゃんから受け取ってベンチに座る。
口に入れると、ぷりっぷりに揚げられたすり身と、火が通って柔らかくなった野菜の甘味が口の中で交わる。
「美味しい」
「でしょ」
会話もそこそこに、ほぼ無言で食べる。
ほっとする美味しさ。
私たちは通りすがりの人々を知らぬ間に目で追いかけて、かわいいおじいちゃんがいたりすると、目で「かわいいね」と語り合った。
のんびりとした午後のひと時。
静かに過ぎていく時間。