きっと100年先も残る恋
商店街を抜けたところ、学校と隣り合わせになるように公園がある。

のんびり歩き抜けて、たどり着く。

途中、彼は自動販売機でウーロン茶を買った。
私の分も買ってくれた。

公園の林の中に木製のベンチがある。
そこに腰掛けて、一口飲む。

悲しいほど呆気なく、ウーロン茶がさつま揚げ特有の香ばしい油の風味を流してしまった。

口の中が空っぽになる。

「今まで何人と付き合ったことあるの」

突然、高松雄介が俯きながら聞いてきた。

初めて付き合った小5から振り返ってみる。

小5と、中2の時2人と、高1の時と、高2の時2人。

でも不思議と何の記憶もない。

小5の人とは中1まで付き合ったけど、あれは付き合ったって言えるんだろうか。

あれが一番長かった。
だけど可愛すぎた付き合いで、カウントするのもどうかと思う。

なんとなく「彼氏」「彼女」「両想い」という響きに憧れていただけで、その存在が私にいる、という事実に満足して終わった。
相手もきっとそうだ。

高2の人とは付き合ってみたけど全然好きになれなくて二週間で別れた。

それ以外は本当に記憶がない。

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