きっと100年先も残る恋
生理前の彼女
2月。
カフェでお茶してた時のこと。

「なんかさ、ダイヤモンド富士が今の時期観れるらしいんだよね」

雄介が突然言ってきた。

「ダイヤモンド富士?」
「富士山のてっぺんに太陽が重なるやつ」

目の前に富士山型の三角を描いて、その頂点を指でマークする。

「キレイなのかな?」

私が聞くと「ちょっと待ってね」とスマホで検索し始める。
すぐに富士山と太陽の重なりが神々しい数々の写真を見せてきた。

きれい。

「観たくない?これ」
「みたい」

雄介が笑う。
その時、雄介のスマホが鳴った。

「はい」

すぐに出る。

「あー、はい、今日すか」

雄介がチラッと私の方を見た。

「今彼女といるんですけど」

ドキリとする。
彼の口から「英子」は聞いたことあっても、「彼女」と聞くのは初めてだった。

「あー、ちょっと待っててください」

そう言ってスマホを手で伏せるようにして私の方を見る。

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