きっと100年先も残る恋
「コータローさんに、彼女置いてきたらダメだよって怒られた」

私の部屋に上がってきた雄介はそう笑った。

挨拶っぽくラフなハグをすると、慣れたように床に腰を落とす。

そして「落ち着いた?」と聞いてくる。

「落ち着いた」
「俺のことまだ嫌い?」
「好き」

雄介の口が斜めに口角を上げる。
嫌な笑い方、って思うけど好き。

「ダイヤモンド富士、いつ観に行く?」
「2月の後半がいいな」

私たちは明日、高速バスもホテルも予約することにした。

今日はとりあえず仲直りしよう、と雄介が言った。
私たちは今日はとりあえずキスをする。
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